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このえ武蔵境保育園の取り組み~災害・防犯を“教わる”から“自ら考え行動する”学びへ~

とりくみ2025年10月01日(水)
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【自分を守る!命を守る!】
災害・防犯を“教わる”から“自ら考え行動する”学びへ 
~このえ武蔵境保育園~

命を守る小さな探究者たち

「自分を守る、命を守る」をテーマに、子どもたちが主体的に学び、行動できる力を育むことを目指しています。独自のプログラムでは、「見て、聴いて、動いて」を重視し、歌や映像、体感・体験を通じて命の大切さを深く理解。月齢に応じた探究活動を通して、一人ひとりが学びを身に付け、お友だちとともに考え、実践力へとつなげていきます。これらの活動は年間保育計画に組み込まれています。

●このえ保育園安全計画:月齢別探究活動のねらいと子どもたちの姿

1・2歳児クラス
見て、聴いて、真似(模倣)することで、安全行動を体験的に学ぶ

3・4歳児クラス
知る・考える・話し合うことで、安全行動の理解を深める

5歳児クラス
自分の役割を理解し、自ら行動する力を育成リーダーシップの発揮、チームで考える、クラス全体で実行する力を身に付ける

 

※保育園施設における【安全計画】とは
2022年の児童福祉法の一部改正により、「保育所等における安全計画の策定」が義務化されました。これまでは、児童の安全確保について都道府県等が条例で定めていましたが、2023年4月以降は、国が定める基準に従うことがすべての保育施設に義務付けられています。

このえ武蔵境保育園では、避難訓練時に子どもたちから発せられた「災害ってどんなもの?」という問いに対して、【自分を守る 命を守る】をテーマに、災害について探求し保育研究を行いました。

①    駅、電車内、駅構内での身の守り方

子どもたちに駅構内での身の守り方を尋ねると、「看板がないところにいく」「防災頭巾の代わりにリュックで頭を守る」などの意見を基に実践しました。

②    園近隣での避難場所探し

園近隣で火災が起きた場合に全園児が避難できる新たな避難場所探しをしました。全園児が集まるためにどのくらいのスペースが必要かを考え、ロープで大きさの目安を作る案が出ました。ロープの広さを参考に様々な公園を回った結果、駅前の大きな広場に決めました。「赤ちゃんのバギーが通る広さかな?」「段差があるとバギーが通れないから、こっちの道を使った方が良い」など子どもたちの様々な意見がありました。翌月の避難訓練では実際に全園児で新しい避難場所に避難をする事が出来ました。

③   立川防災館で体験

電車とバスを乗り継いで、立川防災館へ行きました。東日本大震災と同じ震度の地震体験では、大きな揺れに驚く姿がありましたが、怖がっている友達に対し「大丈夫だよ。僕につかまって」「怖くないよ」とおどけた表情をしてお友達を安心させる姿が見られ、子どもたちの優しさや心の成長を感じる事が出来ました。火事の煙体験では、煙の特性を知り、壁に触れながら身を小さくして避難する方法を実践しました。煙を怖がる姿もありましたが、無事にゴールすると「お家に帰ってママに教える」と頼もしい言葉を聞く事が出来ました。

④   園舎2階からの避難方法

このえ武蔵境保育園では、2階に1、2、3歳児保育室があり、避難時に時間を要すること、また転倒などの恐れがあるため、より良い避難方法を5歳児クラスの子どもたちに考えてもらいました。階段にマットを敷き、滑り台の様にすることで時間が短縮でき安全に避難出来る事が分かりました。実際に5歳児、4歳児が実践すると「座って滑るよりうつ伏せになると滑りやすい」「うつ伏せで足を少しあげた方が良く滑る」など様々な案が出ました。
実際に0歳児、1歳児が滑る際にも怖がることなく実践することが出来ました。日々の保育の中で体幹を整えながら滑るための力をつける事も大切です。

⑤    園の備蓄について知り、防災食を考える

このえ武蔵境保育園には全園児、職員の3日分の備蓄がありますが、新たなメニューを増やしたいと子どもたちから意見が出たため、栄養士の先生にカタログの中から園で使用できる防災食を教えてもらい、その中から5歳児クラスの子どもたちがメニューを考えてくれました。パッケージにアレルギー表示や対象年齢がある事に気が付く姿がありました。実際に注文し、試食をすると、「野菜がゴロゴロしていないから、誰でも食べやすい」と感想がありました。

⑥ 災害の備え動画作成

災害の備えとして子どもたちに身に付けて欲しい動きを基に、体操動画を作成しました。子どもたちが災害に対して怖い意識を持たず、知識を身に付けられるようなものになっています。実際に体操をしているお兄さんやラップを歌っているお兄さんが来園し、一緒に体操を行いました。子どもたちは目をキラキラさせながら、お兄さんと一緒に災害について知識を深め、必要な体の動かし方を身に付けることが出来ました。毎月の避難訓練にも取り入れています。

これからも子どもたちが「自分を守る、命を守る」力を育みながら、自ら考え行動できるよう、日々の保育や探究活動を大切にしてまいります。

【2024年度 とうきょうすくわくプログラムに参加しました】
「とうきょう すくわくプログラム」は、すべての乳幼児の「伸びる・育つ(すくすく)」と「好奇心・探究心(わくわく)」を応援する幼保共通のプログラムです。幼稚園や保育所といった施設類型の垣根を越え、主体的・協働的な探究活動を通じ、子供の豊かな心の育ちをサポートします。
テーマ:災害について(4.5歳児対象)

このえ武蔵境保育園詳細はこちらから